高卒後10年間のフリーター生活を経て念願のプログラマへ。株式会社ダンクソフト 柳沼義智さん(32歳) 前半

高校卒業後、約10年間、プールの監視員のアルバイトを続けてきたという柳沼さん。
30 歳を前に「このままじゃいけない」とハローワークで職を探しますが、面接にも進めないということが続きます。
そんなとき出会ったのが、ちょうふ若者サポートステーションでの若者UP プログラムでした。
プログラミングに興味があった柳沼さんは、MIC(Microsoft Innovation Center)のプログラミング研修に参加。
なんと研修時のインターン先である株式会社ダンクソフトに正社員として入社することができました。
入社して1年が経つ柳沼さんに、フリーター時代のこと、就職に対する思い、そしてこれからのことを聞きました。

ずるずるとアルバイトを続けるうち
「30歳」の大台が近づいてきた。

就職活動もほかのアルバイトを見つけることもほとんどやらなかった。

プールの監視員のアルバイトをはじめたきっかけは、高校3年生の夏。友だちに誘われて、短期のアルバイトをしたことがきっかけです。そこからずるずると10年間もそのアルバイトを続けていました。ほか のアルバイトを探そうとしたこともないんです。
20代半ばのころ、「就職活動しようかな」と思ったときもあるんですけれど、アルバイト先から「ちょっと人手が足りないから、働いてくれないか」と言われて、「就活するヒマがない」ことを理由にまたそのままアルバイトをし続けることになりました。
実家に住んでいたので、両親からはちょくちょく嫌みを言われました。
「きちんと就職すれば、給料も月々もらえるし、保険のこともあるし……」。
そんなことをいくら親に言われても、僕は先のことをできるだけ考えないように、先延ばしにするようにしていたんです。

30歳という年齢を前に急に追い詰められた感じがした

気づいたら、僕は30歳を目前にしていました。「未経験者30歳まで」という求人票が多いこともあって、だんだん僕は焦ってきました。今まで見ないようにしてきたものを突きつけられ、追い詰められたように感じたんです。
僕はそれまでプール監視員以外の仕事をしたことがありませんでしたから、30歳までにはなんとか就職しなければならないと思うようになりました。そこで、すぐに地元のハローワークに行ったんです。職歴がないので、ちょうふ若者サポートステーションを紹介してもらい、そこからMIC のプログラミング研修を受け、インターン、入社……と、トントン拍子に就職することができました。
両親も「よかった、おめでとう」と言ってくれました。たぶんホッとしているんだと思います。僕は長男なので、両親は就職して欲しかったんだと思います。

会社での仕事風景。隣に座っているのはメンターの若松実さん。
「隣の席なので、わからないことがあると、すぐ聞けるんです。本当にていねいに教えてくれるのでありがたいです」と柳沼さん。
若松さんは、「いやぁ、柳沼くんはすごくまじめですよね。教えたことに素直に取り組んでくれるので、教えがいがあります」。

仕事のほとんどがオフィス内で完結するため、ふだんはもっとカジュアルな格好で働いている。「今日は写真を撮ると聞いたので、きちんとした格好がいいんだと思いました」という柳沼さん。本当にまじめな方だ。IT 企業は労働時間が長いと聞くが、「うちの会社は、残業は30分ぐらいですかねぇ〜」と言う。

必要以上に焦ることはないけれど
動き出すのは早いほうがいい。

自分のなかの切実な思いが将来への一歩を踏み出すきっかけ。

あのとき、もしハローワークに行っていなかったら、僕はまだプール監視員のアルバイトを続けているかもしれません。そして、将来への不安をできるだけ見ないようにして、なんとなく毎日を過ごしていたと思います。「このままじゃいけない」と思いながらも動き出せない気持ちは僕にもよくわかります。人になんと言われても、自分のなかに切実な思いがないと動き出せないものです。
僕の場合は、それが「30歳という年齢」でした。何かきっかけがあれば動き出せるんだと思います。焦る必要はないけど、早く一歩を踏み出したほうがいい。自分なりのきっかけをつかんでほしいなと思います。

株式会社ダンクソフトに入社して1年。以前から交際していた女性と入籍した。「交際期間は長いんですけれど、ずっと定職に就いてなかったので、なかなか結婚に踏み切ることはできませんでした」。
年内には挙式の予定で、週末は二人で結婚式場を探しているそうだ。

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